がま子さん
この蝦蟇子さんも人力宇宙船の乗り組みの一員です。冬は小屋のえんのしたあたりに穴を掘って寝ているらしいけど、聞いてもはっきりしたことは教えてくれないのです。毎年初夏のころに、寝床から出てくると、まず初めに私のとこへ挨拶にきてくれます。
それがもう10年以上続いてます。ガマというものは人の言葉をとてもよく理解するもので、彼女が寝ていた冬のあいだのできごとを、わたしは彼女に報告します。彼女は、話の内容によって目を閉じたり、いずまいをただしたり、ぐっと身をのりだしたりしてあいづちをしてくれます。
そんなの信じられないという人には、次のお話を紹介いたしましょう。
ある日ガマが庭のうえこみからのっそり出てきて、おれと目が合った。おれは「こんにちは」と声をかけた。ガマはうなずいて立ち去った。そこへ女房がきたので「ガマは人間のことばが分かるぞ」と、いうと「そんな馬鹿なっ!」と女房がいった。
そこへまたガマが出てきた。こんどは二匹だった。おれがまた「こんにちは」というと、二匹目のガマが「あっ!ほんとうだッ!」と、ちいさく叫んだ。
信用できる友人の話です。










