Archive for 10月, 2008

個展案内

日曜日, 10月 19th, 2008

友人の紺野修司さんが 11月13日(木)から18日(火)まで新宿紀伊国屋画廊第38回シリーズ展?として、同画廊で個展をいたします。
たくさんの経歴の持ち主ですが、過去の経歴などどうでもよろしい。私同様たばこの吸いすぎで肺気腫になり、油絵の具のとき油の臭いがだめで、木炭による白黒の作品ばかりを手がけるようになりました。ちょっと動いても息切れがする状態で、大きなキャンパスを相手にするのがどれだけ大変か、同病の私にはよくわかります。
そんなきつい状態でも絵を描かずにはいられないのは何なのか?興味のある方は新宿紀伊国屋書店4階の画廊に是非おでかけください。本人に会いたい方は、会期中毎日、午後2時半から6時半まで会場にいるそうです。

ガラス展

水曜日, 10月 8th, 2008


今日十月八日から十一月三日まで、金子博子さんという若い人が、ガラスの展覧会をやっています。ガラスというとモダンなものが多いなかで、彼女のつくるものは、文化の古さといったらいいのか、遠いとおいい血の中の記憶が、郷愁のようによみがえって来るのを感じるような作品です。金沢に近い方は見に行ってください。
ギャラリーミュゼ     電話(金沢)076-263-1187

猫伝説2

土曜日, 10月 4th, 2008

わたしが中学生だった、今から五十年ほどまえ、祖母に猫を捨ててこいと命じられました。祖母の飼う猫は代々、おすはコゾ、めすはタマと言う名でした。
その時のタマはわたしが小学三年生ごろから、一人ぐらしの祖母に飼われていました。むかしからの言い伝えで、飼い猫も十年経つと化け猫になり、飼い主にあだをなすといはれ恐れられていました。それを信じる多くの人たちは、どんなに可愛がっていた猫でも、十年経つ前に、猫が戻れない遠くへ捨てたのです。
人々はそのつらさを避けるため、子猫を飼うとき「三年たったら、出ていくんだよ!」と何回も言い聞かせるのがしきたりでした。
五十年まえ、東京近郊でさえ無医村が多く、まともな医療もうけられずどれだけ沢山の人が死んだかわかりません。ましてや猫が十年も生きられるのは稀なこと、それだけで、すでに化け猫だったのです。
さて私は、祖母が布袋にとじこめたタマを入れた大きな籠を背負わされて、三キロ先の多摩川に向かいました。袋ごとタマを川に投げ捨ててこいというのです。
かわいそうなのと、化け猫がおばあさんをかみ殺す恐怖とが、体の中で渦巻いていました。多摩川までの半分も来ないときでした。背中に衝撃を感じ、かごが急に軽くなりました。ふりむくと、布袋を食い破ったタマがくさむらに走りこむのが見えました。
それっきりタマは帰ってきませんでした。それから二年後、祖母が死にました。
通夜の日、庭のすみにある小さなお稲荷さんの社の前に猫がいました。見ると、それはまぎれもなくタマでした。名を呼ぶと目で返事をし、抱こうと近寄ると,暮れ始めた夕闇のなかに姿を消してしまいました。