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	<title>人 力 宇 宙 船</title>
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	<description>早川薫太郎の版画工房</description>
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		<title>サンゴ礁の妖精たち</title>
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		<pubDate>Thu, 17 Dec 2009 07:19:22 +0000</pubDate>
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		<description><![CDATA[]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><object width="425" height="344"><param name="movie" value="http://www.youtube.com/v/OjYViLSGL_U&#038;hl=ja_JP&#038;fs=1&#038;"></param><param name="allowFullScreen" value="true"></param><param name="allowscriptaccess" value="always"></param><embed src="http://www.youtube.com/v/OjYViLSGL_U&#038;hl=ja_JP&#038;fs=1&#038;" type="application/x-shockwave-flash" allowscriptaccess="always" allowfullscreen="true" width="425" height="344"></embed></object></p>
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		<title>エラブの巫女ヨネさん８</title>
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		<pubDate>Thu, 10 Dec 2009 12:11:49 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Kuntaro</dc:creator>
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		<description><![CDATA[夜はヨネさんたちとひと時を過ごすことが多かった私だが、陽があるうちは、小屋の窓辺で絵を描いているか、独り海辺で過ごしていた。 潮の引いたサンゴ礁の棚には、大小無数の潮溜まりが出来ていた。大は小学校の25メートルプールほど [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>夜はヨネさんたちとひと時を過ごすことが多かった私だが、陽があるうちは、小屋の窓辺で絵を描いているか、独り海辺で過ごしていた。<br />
潮の引いたサンゴ礁の棚には、大小無数の潮溜まりが出来ていた。大は小学校の25メートルプールほどのものから、茶碗ぐらいの小さいものまであり、そこには熱帯魚から、砂粒ほどの小さな生き物が、そして生物か植物か私にはわからない不気味なものが、不思議な色と形態の世界を繰り広げていた。<br />
潮溜まりの海水は澄み切って、厚いレンズになり、うごめく無数の命の舞が、原色を撒き散らす万華鏡になって、覗き込む私を虜にした。<br />
写真はもちろん、スケッチもした事のない私は、万華鏡の中で舞う妖精たちと、共に舞い、共に歌った。全身に染み渡ったそのイメージを、小屋に戻って絵に描いた。<br />
澄みきって見えるのは潮溜まりだけではなかった。空も、海も砂浜も、眼に見えるすべてのもの、眼には見えない風や音までが、巨大な透明な玉の中で、凍てついてしまったように見えた。<br />
　「一人で長いこと海におるな！悪い霊にとりつかれるでなぁ」とヨネさんはよくいっていたが、色も音も凍りつくような透明な静けさの中に、どんな魔がひそんでいるのか、私にはよく解った。あれから45年たった今でも、時の思いを手繰り寄せると、異相の空間の裂け目を垣間見たような緊張感に襲われるのです。</p>
<p><img src="http://kuntaro.com/kuntaro/wp-content/uploads/2009/12/img050-478x358.jpg" alt="img050" title="img050" width="478" height="358" class="alignnone size-medium wp-image-577" /></p>
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		<title>エラブの巫女ヨネさん７</title>
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		<pubDate>Sun, 01 Nov 2009 12:53:10 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Kuntaro</dc:creator>
				<category><![CDATA[未分類]]></category>

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		<description><![CDATA[]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><object width="425" height="344"><param name="movie" value="http://www.youtube.com/v/B3Gwuek2eag&#038;hl=ja&#038;fs=1&#038;"></param><param name="allowFullScreen" value="true"></param><param name="allowscriptaccess" value="always"></param><embed src="http://www.youtube.com/v/B3Gwuek2eag&#038;hl=ja&#038;fs=1&#038;" type="application/x-shockwave-flash" allowscriptaccess="always" allowfullscreen="true" width="425" height="344"></embed></object></p>
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		<title>エラブの巫女ヨネさん６</title>
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		<pubDate>Sat, 10 Oct 2009 03:17:00 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Kuntaro</dc:creator>
				<category><![CDATA[未分類]]></category>

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		<description><![CDATA[　ヨネさんは字の読み書きができなかったが、古い雑誌を一冊もっていた。 　表紙も裏表紙もなく、紙は変色するほど古く、一冊の雑誌というより、それは千切られた紙くずの束にひとしく、いつか何処かで拾ったものかも知れなかった。 　 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>　ヨネさんは字の読み書きができなかったが、古い雑誌を一冊もっていた。<br />
　表紙も裏表紙もなく、紙は変色するほど古く、一冊の雑誌というより、それは千切られた紙くずの束にひとしく、いつか何処かで拾ったものかも知れなかった。<br />
　誌名も発行年もわからなかったが、婦人雑誌か、家庭雑誌のようだった。</p>
<p>　夜、ヨネさんは自分の身の上話に飽きると、その雑誌の残骸を、大事そうに取り出してきて私に読ませた。自分でページを開き、読んでほしいところを幼児のように指さすのだ。<br />
　ヨネさんの好みは、広告である。大きな活字や、派手な画き文字、きれいな飾り枠、そして絵や写真がそえられた大げさな広告が好きだった。<br />
　その中に散らばる大小の活字の列を指差す、私がそれを読むと、おばさんには無意味な記号の羅列が、言葉になり意味をもつのだ。<br />
　それがどんな文言であろうがヨネさんはこを云う「いぇー感心。かわいそう。神のひきゃあわせ！ありがたいこと」オジもおばさん同様読み書き不自由なのかは解らないが、ヨネさんに合わせてひたすら感心していた。<br />
　彼女の指は広告のなかを無作為に移動するので、文の内容は細切れになり脈絡を失うが、そんなことは問題ではない。遊園地の遊具の間を歩き回る幼児のように、おばさんの指は活字の上を遊覧する。<br />
　それはまさに、彼女の遊園地であった。いや、ヨネさんだけではない、オジも私も、ヨネさんの指に従い、三人で薄暗い電灯のもと、夢幻の遊園地をさまよい歩いたのだ。<br />
　<div id="attachment_568" class="wp-caption alignnone" style="width: 488px"><img src="http://kuntaro.com/kuntaro/wp-content/uploads/2009/10/img0421-478x358.jpg" alt="庭のヤギ小屋とバナナの樹" title="img042" width="478" height="358" class="size-medium wp-image-568" /><p class="wp-caption-text">庭のヤギ小屋とバナナの樹</p></div><br />
　そんな或る時「オォーでんわじゃ、、、」と、ヨネさんの指がきゅうに止まり、全身が固まった。家に電話などない、海からの荒い風が庭のバナナの葉をはためかせ、巨大な夜鳥の羽ばたきのような音が、漆黒の外の闇に鳴り響くだけである。<br />
　やがて我に返ったヨネさんは「オジっ！アタイはあした出かけるっち、用意しとけ。あしたの朝、黒島から人が迎えに来るど、イエェーかんしん、ふしぎなこと」</p>
<p>　翌朝、若い男が来た。ヨネさんはオジの用意した、緑色の古びた紋付の羽織を着て、帯にオモチャの短刀を差し、片手に日の丸の扇子持って現れ、迎えの男の原付バイクの荷台にまたがった。<br />
　着物のすそは肌け、白足袋に高下駄をはいた、枯れ木のようなおばさんの足は、おもいっきり八の字に開き、高笑いしながら走り去っていった。<br />
　「いえーかんしん。不思議なこと」<br />
　<br />
　<br />
　</p>
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		<title>エラブの巫女ヨネさん５</title>
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		<pubDate>Sun, 27 Sep 2009 12:58:50 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Kuntaro</dc:creator>
				<category><![CDATA[未分類]]></category>

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		<description><![CDATA[ヨネさんは、島で「ゆた」と云われる祈祷師である。 　祈祷、お祓いのほか、予言、占い、そして怪しげな医療行為もやっていた。 　島にはおばさんの他にも、祈祷師は何人もいたらしいが、「うちのばあさんが一番凄いと、よーいわれます [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>ヨネさんは、島で「ゆた」と云われる祈祷師である。<br />
　祈祷、お祓いのほか、予言、占い、そして怪しげな医療行為もやっていた。<br />
　島にはおばさんの他にも、祈祷師は何人もいたらしいが、「うちのばあさんが一番凄いと、よーいわれますなぁ」とオジは云ってたが、お客というのか信者というのか、おばさんを頼って島中からよく人が来ていた。<br />
<img src="http://kuntaro.com/kuntaro/wp-content/uploads/2009/09/img0412-358x478.jpg" alt="img041" title="img041" width="358" height="478" class="alignnone size-medium wp-image-559" /><br />
　おばさんの家の片隅に、ちいさな台があり、その上にりんごの空き箱が縦に置かれていた。箱の前面は花瓶に挿された榊の枝葉に覆われて、中に何があるのか分からなかったが、それが神棚で、祈祷はその前で執り行はれた。<br />
　おばさんへの頼みごとはさまざまだった。島を出てから消息のない息子の行方を尋ねる老婆から、無くなった大事な爪切りの在り場所を聞く人。屋根を直したいが、良い日は何日か？とか、庭の石を動かしたいが、その旨を石に伝えてほしい。また、山羊の機嫌がこの二三日よくないので、理由が知りたいなどなど、何でも有りである。要するに、自分で判断、決断できないこと、またはしたくない事ごとに、おばさんの指示を仰ぎにくるのだ。<br />
 島の日常生活には、神の代理人は不可欠な存在である。</p>
<p>　どんな依頼であろうと、おばさんの祈祷はこんなふうに始まる。 「この家屋敷郭内を、お貸し賜りますところーの、ウルヌルフーヌル、フーヌルヌウの神に願いあげたてまつ。うじ虫這い虫目にかけず、生霊死霊めにかけず、、、」そのあとは島の言葉でしゃべりっまくるが、私には一言も解らなかった。<br />
　わたしは好奇心にかられ、おばさんの祈祷の場に度々同席したが、時々おばさんは入神状態になって、ひっくり返ったり、のけぞって暴れ、奇声を張り上げたりしながら、その合間に、神のお告げをしゃべっていた。<br />
　依頼者は「イェ、イェー」と、畏敬の声をあげ、おでこを床にこすりつけてから、いくばくかの謝礼を神棚に置くのだ。<br />
　その場に私がいると、たいていの来訪者は未知の私をみて、これは何者かとおばさんに聞く、おばさんは、厳かに「この兄さんはやぁ、アタイと神のきょうだい！」と答える。そのとき客からは、例外なく気のない返事がかえってくる。すると、おばさんの威厳に満ちた大声がひびく。<br />
　「神の兄弟というものはアルド！」客は恐れ入って「イェ、イェー！」とひれ伏す。　わたしは、おばさんの神の兄弟として人に知られ、オジもそのように、私を遇してくれた。</p>
<p>続く<br />
　</p>
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		<title>エラブの巫女ヨネさん４</title>
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		<pubDate>Sun, 20 Sep 2009 04:34:25 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Kuntaro</dc:creator>
				<category><![CDATA[未分類]]></category>

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		<description><![CDATA[　ヨネさんとオジのお世話になりながら、この小屋での生活がはじまった。 　ヨネさんはわたしの母親と同年で当時６５才だった。そのせいもあってか、出会ったときの奇っ怪な違和感はすぐに掻き消え、長年の旅から、帰るべき所に戻ってき [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>　ヨネさんとオジのお世話になりながら、この小屋での生活がはじまった。<br />
<img src="http://kuntaro.com/kuntaro/wp-content/uploads/2009/09/img038-478x358.jpg" alt="img038" title="img038" width="478" height="358" class="alignnone size-medium wp-image-545" /></p>
<p>　ヨネさんはわたしの母親と同年で当時６５才だった。そのせいもあってか、出会ったときの奇っ怪な違和感はすぐに掻き消え、長年の旅から、帰るべき所に戻ってきたような安らぎを感じた。<br />
　しかし、その安堵感とうらはらに、島の自然のきびしさは、心をえぐってくるような孤独な雰囲気に満ちていた。未知の地で私がそう感じるのは当然だが、ヨネさんとオジもまた、透明な孤独のなかで生きているのが感じられたのだ。<br />
<img src="http://kuntaro.com/kuntaro/wp-content/uploads/2009/09/img039-478x358.jpg" alt="img039" title="img039" width="478" height="358" class="alignnone size-medium wp-image-546" /><br />
　島にはジーゼル発電の電気があったが、わたしの小屋は石油ランプだった。<br />
　寂しい夜には、20ワットの電灯でさえも明るく感じるヨネさんの小屋で、三人はよく茶を飲んだ。<br />
　そんなとき、ヨネさんの問わず語りは延々と続き、送電の終わる10時になることもあった。ハシケの転覆事故で妻子を失い、一人になってしまったオジのこともそれで知ったのだ。<br />
　だが、ヨネさんの数奇と驚異に満ちた生い立ちと、家族も持たず、ひとりで生き抜いてきたその後の人生の物語は、尽きることはなかった。</p>
<p>つぎに続く</p>
]]></content:encoded>
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		<title>エラブの巫女ヨネさん３</title>
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		<pubDate>Thu, 17 Sep 2009 09:53:59 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Kuntaro</dc:creator>
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		<description><![CDATA[おばあさんの名は池上ヨネといい、オジとかノリツナ君と呼ばれる純朴なおじさんと暮らしていた。あとで分かったことだが、二人は夫婦ではなく、ノリツナ君はヨネばあさんに仕える僕（しもべ）か信者のような存在で、炊事から身の回りの世 [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>おばあさんの名は池上ヨネといい、オジとかノリツナ君と呼ばれる純朴なおじさんと暮らしていた。あとで分かったことだが、二人は夫婦ではなく、ノリツナ君はヨネばあさんに仕える僕（しもべ）か信者のような存在で、炊事から身の回りの世話を全部やっていた。そのうえ、家はオジのもので、ヨネさんはそこに君臨する聖なる居候であった。</p>
<p>草葺き小屋を借りて住むことになった翌日、オジは、私がそこに連れてこられたいきさつを、トツトツと語ってくれた。</p>
<p>一週間ほど前の朝、目を覚ましたばあさんが、「ゆうべここに立っておった男は誰じゃ」と独り言いってましたが、それから毎晩おなじ男が夢に来るといってました。どんな男か？と聞くとですな、「あごひげで大きな男じゃ。目が細くて男前、足が悪るそうじゃ」といっとりました。そして昨日です。うちに来た近所の人が、住む家をさがしてる旅からの者がおるそうじゃ、という話をきくと、ばあさんはあたしに、「小屋の中をきれいにしとけ、あの男が来たんじゃ、連れてくる。」と言って出ていったんです。</p>
<p>ばあさんが連れてきたしぇんしぇを見たとき、わたしは本当にびっくりしましたなぁ。ひげの大男、細目の男前。ばあさんがいつも言ってたとおりの人でした。（注、島の男は黒目でパッチリ。島でいけめんの第一条件は細くて小さい目）でも足が悪いというのは違っておりましたなぁ。</p>
<p>わたしは、ズボンをまくって義足を見せた。オジは絶句し、ヨネばあさんは驚きもせず、「フシギ、カンシン、カワァヤソウ、カミノヒッキャワセ」（不思議、感心、可愛そう、神の引き合わせ）この言葉を、首をふりながら何回もくりかえしていた。</p>
<p>       つぎに続く</p>
]]></content:encoded>
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		<title>エラブの巫女ヨネさん２</title>
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		<pubDate>Tue, 15 Sep 2009 09:56:16 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Kuntaro</dc:creator>
				<category><![CDATA[未分類]]></category>

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		<description><![CDATA[なにやら叫びながら近づいてきたのは、やせ細った体に丈の短い和服を着たおばあさんだった。しわだらけの三角の顔、片方の目は開いてはいるが失明しているのがわかった。髪だけは黒々と光り、つよい椿油のにおいを漂わしていた。 「おお [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p><img src="http://kuntaro.com/kuntaro/wp-content/uploads/2009/09/img0291-424x265.jpg" alt="img029" title="img029" width="424" height="265" class="aligncenter size-medium wp-image-503" /><br />
なにやら叫びながら近づいてきたのは、やせ細った体に丈の短い和服を着たおばあさんだった。しわだらけの三角の顔、片方の目は開いてはいるが失明しているのがわかった。髪だけは黒々と光り、つよい椿油のにおいを漂わしていた。</p>
<p>「おお！この兄さんじゃ、このにいさんじゃ！」おばあさんは、骨ばった手で私の手をとり、「にいさんはヤァ、うちに来る事になってるチィ。」そお言うと私の手を引き歩きだした。振り返るとおじさんは、「いってみろ」と目で合図してた。</p>
<p>長い一本道を歩いた。家並みの終るあたりの空き地のおくに、おばあさんの家があった。低いブロックの囲いの中、右手にトタン屋根の小屋。「ここがアタイとオジの家じゃ。にいさんはこっちに住め」　左手のおおきなガジュマルの樹の下に草屋根の小屋があり、広い庭のはづれには紅い花が咲いてるではないか、その先の低地にサトウキビ畑、その向うには、たとえようもない青緑の海が見えるのだ。えがき続けたイメージが、そのまんま目の前に広がっていた。</p>
<p>「にいさんが来るのは分かっておったでやぁ、オジに掃除させてある。」粗末な板と丸太と萱の掘っ立て小屋だが、中はきれいに片付いていた。でもそんなことは信じられない。風景は偶然だし、ばあさんの言葉は方便さ、と思った。</p>
<p>だが、なにはともあれそこに住むことになった。</p>
<p>今日はここまで、またあした。</p>
]]></content:encoded>
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		<title>エラブの巫女ヨネさん１</title>
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		<pubDate>Sun, 13 Sep 2009 12:26:22 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Kuntaro</dc:creator>
				<category><![CDATA[未分類]]></category>

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		<description><![CDATA[「薫太郎ギャラリー」にオキノエラブと表示された作品が多数あります。それらは沖ノ永良部島に滞在したときに描いたものです。 1964年、いまから45年前、沖縄はまだアメリカの統治下にあり、日本の最南端は与論島だった。その一つ [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>「薫太郎ギャラリー」にオキノエラブと表示された作品が多数あります。それらは沖ノ永良部島に滞在したときに描いたものです。</p>
<p>1964年、いまから45年前、沖縄はまだアメリカの統治下にあり、日本の最南端は与論島だった。その一つ手前が沖永良部島、いまは羽田から空路でいけるが、当時は鹿児島まで鉄道で、そこからは船だった。<br />
<img src="http://kuntaro.com/kuntaro/wp-content/uploads/2009/09/img0351-478x358.jpg" alt="img035" title="img035" width="478" height="358" class="alignnone size-medium wp-image-538" /></p>
<p>わたしの乗った与論島行き360トンの「あけぼの丸」は、デッキに豚と白菜、船室に客を満載し、荒天で一日遅れの出港をした。途中、奄美大島、徳之島と寄りながら、東京を出て4日後の真夜中に沖永良部の南部、知名の沖合いに着いた。</p>
<p>接岸できる港がないので、浪の荒い真っ暗な海上でハシケに乗せられ、小さな船着場にたどり着いたが、島も真っ暗だった。その晩は、船着場の近くの一軒しかない宿に泊まった。<br />
<img src="http://kuntaro.com/kuntaro/wp-content/uploads/2009/09/img036-478x358.jpg" alt="img036" title="img036" width="478" height="358" class="alignnone size-medium wp-image-540" /><br />
翌日から住む場所さがしを始めた。島の南部、知名町のメインストリートには、当時、道をはさんで十数軒の店しか並んでいなかった。宿屋の近くに、消えかかった字で観光案内所、と書かれた小さな看板のある小屋風の建物があった。<br />
<img src="http://kuntaro.com/kuntaro/wp-content/uploads/2009/09/img037-478x341.jpg" alt="img037" title="img037" width="478" height="341" class="alignnone size-medium wp-image-542" /></p>
<p>中におじさんが一人退屈そうに座っていたので、事情をはなし、借家はないかと聞いてみた。おじさんは親切で、すぐに心当たりの場所に案内してくれたが、どこも絵を描く環境ではなく気に入らなかった。</p>
<p>実は旅を思い立ったときから、私は自分の住むべき場所の確乎たるイメージがあった。建物は草葺の小屋で、庭に草花が咲き、そこから海が見える。そんな所に腰をすえるぞ！と、ずっと思い続けていたのだ。</p>
<p>その日三ヶ所案内してもらったが、どこも望みの条件にはほど遠かった。そんなわがままな私を、おじさんはその晩自分の家に泊めてくれた。翌日も二軒紹介してくれたが、二軒とも部屋貸しの下宿だった。「気に入るところがみつかるまで、うちにいなさい」というおじさんの言葉にいつまでも甘えてもいられず、それまでのうちの一軒に決めようと思ったとき、とつぜん家並の向うから、大声を張り上げながらおばあさんが一人やって来た。</p>
<p>次に続く</p>
]]></content:encoded>
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		<title>肺気腫と煙草について</title>
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		<pubDate>Tue, 08 Sep 2009 09:34:56 +0000</pubDate>
		<dc:creator>Kuntaro</dc:creator>
				<category><![CDATA[日記]]></category>

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		<description><![CDATA[前々回、休息からの復帰で、肺気腫のことにふれましたが、それはどういうものか知らない人のためにかきます。 肺は酸素をとりいれ、ガスを排気しているわけですが、肺が排気ガスを吐ききれず、したがって空気が存分に吸い込めなくなるの [...]]]></description>
			<content:encoded><![CDATA[<p>前々回、休息からの復帰で、肺気腫のことにふれましたが、それはどういうものか知らない人のためにかきます。</p>
<p>肺は酸素をとりいれ、ガスを排気しているわけですが、肺が排気ガスを吐ききれず、したがって空気が存分に吸い込めなくなるのです。当然息苦しいし、血の中に酸素がとけこまないので、身体じゅうの酸素が足りなくなるのです。ちょっと動いても息がきれるし、もっとも酸素をうんと使う脳の働きがわるくなります。</p>
<p>肺気腫は、いまや国民病といわれ、たばこが元凶といわれていますが、それだけではなく様ざまな空気の汚染も原因とおもいます。かつてタバコをこよなく愛し、十四才から六十年もの間、喜怒哀楽を共にしてきたタバコちゃん。押しつぶされそうなストレスを救ってくれ、困難な仕事をやりおおせたとき、共に祝ってくれたタバコちゃん。私はそれをいまさら恨むつもりはまったくありません。</p>
<p>たばこの害について、近頃とみにいわれていますが、わたしはかねてから、あの映画監督市川昆さんや、川内こうはん先生にあやかり死ぬときはくわえ煙草で、と思っていました。</p>
<p>しかし、気持ちは今でもタバコが吸いたいのですが、身体のほうが嫌がって吸ってくれないのです。</p>
<p>それで思い浮かぶのがアメリカの抽象表現主義の画家、マーク・ロスコです。彼はものすごい愛煙家でしたが、六十五才のとき肺気腫と診断され、二年後に自ら命を絶ちました。</p>
<p>自殺の原因はしりませんが、ロスコは「タバコが吸えないくらいなら生きていてもしょうがない、、、」と思うほど、絵をかくこと、つまり生きること煙草は分かちがたいものだったのでは、とわたしは思っています。何も描かれていない赤や黒の大画面、ロスコ晩年の作品から私はそう感じるのです。</p>
<p>ロスコの愛煙家ぶりや作品は、ＹｏｕＴｕｂｅで見られるので、興味あるかたはみてください。</p>
<p>最後にひと言。肺気腫でたばこがすえないくやしさと、息苦しいつらさに、アッサリこの世にバイバイする度胸のない人は、いますぐ煙草をやめてください。</p>
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